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和製省略語VMD
日本で慣用のVMDは、VisualのV、Merchandising のMとDを抜き出した和製省略造語。ビジュアルマーチャンダイジングの概念が実践と言語化されたアメリカで「VM」が通用。VMDはアメリカでマーケティング、マーチャンダイジングに次いで言語化された概念。日本にはマーケティング、マーチャンダイジングに次いで到来した。
日本ではマーチャンダイジングが既にMDと省略されていたのでビジュアルマーチャンダイジングは、MDにVの接辞を加えてVMDという語で慣用されるに至る。発祥の地アメリカでマーケティングのような公の定義は存在しない。
ビジュアルマーチャンダイジングという語はなくとも実践の先駆とされるスイス、イギリスでは、この米語を外来語として導入する。フランスでもこの米語は通用。公用語辞典に準じれば Marchandisage visuel。いまや概念も語も手法も国際的に流布している。
VMDとは……
VMDは、マーチャンダイジング(略語MD)の意図、政策、プログラムを「商品」「情報」「環境」と整合させた視覚表現の仕組みと方法。
MDと商品(マーチャンダイズ)の視覚表現を経営的な課題として、方針を定め、組織を整え、目的を達成するよう持続的に遂行する。人目を惹き、関心を集め、顧客の買い物利便を図るショッピングサポートの促進。また販売関係者の活動を助勢し売り場管理の合理と美化を追求する。
分かりやすく、見やすく、選びやすく、見映えよく、そしてインパクトや美観など心理面を配慮したデザインとスキルを駆使。時代と共に手法や語釈は変遷、MDの進化と展開にともなって機能は発展を続け多様なタイプを発生させた。視覚を補完するため聴、嗅、味、触覚のあり方も言及されるが、ビジュアルという文字が示すように視覚が主たる機能である。
VMDとディスプレイの関連
VMDの体系でのディスプレイは、VMDの仕組みの中で狭義な表現機能と重要な役割として位置づけられる。我が国においては、ディスプレイの代わりにビジュアルプレゼンテーションという語が慣用され略語で「VP」と呼称されることが多い。
欧米のVMD関連書でディスプレイはVMDシステムの「aspect=様相、外観」であり造形的見地から位置づける枠組みと認識がある。顧客とのコミュニケーションとして、VMDを表現としての出力と顧客の反応という結果入力の関連があり、双方向の役割が求められている。
VMDはMDの機能拡張から進化
かつてマーチャンダイジング理論では、マーチャンダイジングはマーケティング活動目的達成のあり方。やがてその役割は拡大して“陳列”まで視野にいれる機能を拡張した。
コンピュータによる情報技術の革新により、店頭販売情報の即時獲得が可能になり単なる機能の拡張から観点が移転分離。マーチャンダイジング(政策・計画)とマーチャンダイズ(商品)をビジュアルにプログラム化、その事実を店頭情報として次なるMDとVMDに生かすという循環に到達していった。
専門用語の普遍性と互換性
マーチャンダイジングが独自性を希求することから、その表現もいわばマーチャンダイジングの発想の数だけ存在。従ってVMDのプロトタイプは存在しない。
特に訴求点とする商品属性の中で、カラー、サイズ、素材、スタイル等MDの戦略として上位の表現モチーフを選択実施する。
マーチャンダイジングの視覚表現として、衣料品、雑貨、食器、書籍などでは商品の正面と見なされる部分を見せることを「フェイス・アウト」という。この語は19世紀にイギリスで書籍の装丁全体を見せる方法に由来したもの。書籍の「面陳」という語は同義。
旅行商品のように無形の商品も、店頭アピールにVMDの視点が求められる。いわばサービスのビジュアルマーチャンダイジングである。
日本で慣用される専門用語
我が国で慣用通用される専門用語では、ショウウインドウ及び店内で商品を見せることを総体的に商品プレゼンテーション(MP)という。MPはショウウインドウと店内のステージ上などで見せるビジュアルプレゼンテーション(略語VP)、店内の棚やテーブル、ラック、平台などで商品のピックアップをして見せるポイント・オブ・セールスプレゼンテーション(略語PP)、商品ストックの状況をアイテムプレゼンテーション(略語IP)と区分。
VPは「表現の様相」、PPは「表現の位置」、IPは「商品自体の様子」という認識で、比較並記では次元の整合に欠ける感があるが、慣習で語は定着している。
その展開プログラムは、適品、適価、適時、適所、適量に制御され、あたかも“MD”とそれを伝達表現する“VISUAL”とが車の両輪のように例えられ経営の枢要をなすものである。
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